YAMAHA WR250F
シート加工 (ステップシート化)
やっぱり足付き悪いとツライノデス(涙
という訳でシートのあんこ抜き…と言うと古臭いので、今風に『ステップシート加工』に着手。
…最初に書いておきますが、シート加工を成功させるには、ある程度の器用さとそれなりの道具、勘やら経験やらセンスやら、色々必要だと思いますです。とは言いながらも、張替歴2、3回で素人な僕でもこの程度の事はできますし、経験なんてやってみなきゃ積めませんしね。ただ、上手くいかなくてもめげない気持ち…または十分な作業期間か、スペアシートを準備しておくのが良いかと思われます(汗
まずは現状確認。
YZなんかのMXerよりはシート下がってますかね?
でも、トレール車とは比べるまでも無く…
どこまで削ろっかな〜
ネットで調べると後端から20cm前後で調整してるようです。細かいトコはライダーの体格や乗り方によって違うだろうし、自分にベストな位置の測り方なんて判んないし…適当に合わせてみる。
まぁ後端から24cmくらいでいいか。
一応、ステップに直立した状態から、ストンと腰を下ろした時の尻のあたりから、若干後ろに斜面がある感じ。
んでわ早速加工ぢゃ。シートを外して室内へ持ち込むぞう(…誰だよ)
シートのステップ化には3パターンくらいあるみたいです。
- (1) シート前方のウレタンを削って段をつける。 ← 座面が下がり足付きが良くなる。
- (2) シート後方にウレタンを盛って段をつける。 ← 前方はフラットなままステップ化。
- (3) 上記の合わせ技、前方を削り後方に盛る。 ← 理想のポジションを追及される方に。
僕は足が着かんので(1)ですよ、当初書いた通り。
まずは備忘録にパシャリ。
留め位置やら、余った表皮の処理やらを記録します。
前端は立体縫製なんで迷いは少ないかな。
後端。ギョーザ(w
これは参考になるなぁ。
TTRのときココで苦労したもんなぁ。
中間の『く』の字に尖ってる部分。
この辺も若干迷うところであります。
ステップ化で座面削ると、この辺りは大きく変化するので要注意。
確認済んだら、早速加工開始。
まずタッカーの針をプチプチっと抜きます。マイナスドライバーとラジオペンチで〜って記事をよく見ますが、僕は100円ショップでちっちゃいバールみたいのを見つけたんで、それ使ってます(一応、下の方の写真に写ってる)。これも若干先端を削って使いやすく加工しました。
表皮は後端部を残して剥がしました。後ろを残したのは、削るのは前だけだし、後端のギョーザは外すと大変そうだと思ったから(笑)。でも結局は、全部剥がすことになりました。(詳細は後記)
では思い切ってバリバリと。
使用する道具は、パン切り包丁とか紙やすりとか紹介されてますね。カッターナイフは結構作業しづらいとか。
…そんなモノ使いません。ノコギリ1本、これだけ(w
型枠用の、歯の細かいものです。
ちなみにノコギリですがノコギリのようには使いません(ややこしいな…)。ブラシのように表面を撫でてやることで、外に散ってる切り粉の通り、ウレタンを細かく削る事が出来ます。
シート上面を前から後ろへ、後ろから前へと削って座面を下げていきます。この段階ではとにかく座面を平らに保つようにだけ気をつけました。
無理に削ると塊でボロッと取れそうになりますが、そういう場合、事前に兆候が出て来ますので、削る方向を変える等慎重に。
まだちょっとデコボコしてますが、座面は1.5cmほど下がりました。最終的にはもう少し形を整えますが、とりあえず角落としに移りましょう。
こちらはシート右側、角落とし前です。
シート左側、角落とし後です。
角を落とす際、初めは慎重に歯を入れないと、ボロッと取れやすいので注意。
この辺で、できたら車体に仮付けして、座り心地とか確認してみると良いかと思います。
段差部分はこんな感じで。
最初に引いた24cmのマーキング部分が、斜面の中間くらいでしょうか。まぁまぁ良い位置になったんじゃないかと思います。
全体の図。
判りにくいですが、黄色いウレタン表面を、削った部分が白くなってます。
この時点で既に、表皮は全て剥がしてしまいました。
というのも、シートってウレタンを型に注入して作ってますが、その型に触れていた面は割とツルツルして密度も高そうなものの、削った面は中のフワフワした面が露出し、水を吸うと劣化も早そうだったので…
防水用に、まず塩ビシートを張ってみる事に。
テーブルクロス用で、ホームセンターに置いてあった中で最薄の、0.15mm厚のものです。
写真はまだ途中ですが、この時点である程度ピンと張っておくと、後の表皮を張る段階で綺麗に仕上がります。
裏面。適当です…
ある程度を残して、邪魔な部分は切り捨てました。
最後に表皮を乗っけて仮留め。
まず位置の決まる前端、次に長さを決めて後端、『く』の字に尖った左右部分を留めてます。
そしたら、それらの間を埋めるようにタッカーで針を打ち込んでいきます。
前端。
新しく打ち込むタッカーの針が、元のより少し細いので、その分やや多めに打ってます。また、前端は表皮の下に張った塩ビシートが集まってるというか何というか、とにかく最初より分厚くなってますので、タッカーの針も長いものと短いものを2種類使い分けて打ち込みました。
後端。
ギョーザも再現(w
まず後端の黒い部分を留め、次に側面の青い部分、最後に角のギョーザ部分、といった順序で留めていくと、うまく仕上げる事ができました。
ちなみに、この辺りはシートを削った分、最初より表皮が余るので、車体への固定時に邪魔になりそうな部分は切り落としました。
完成の図。
と、使用した工具とか。
ノコギリは入れ忘れた(w
右からバールのようなもの、ハサミ、ラジオペンチ、タッカー、替針2種。
前から持ってる物で買い足しも無かったので、今回の材料・工具費は0円。
それなりには上手く出来てるんじゃないかと。
道具でひとつお金を使うなら、タッカーは良い物を買った方が良いと思います。打ち込み力が弱いと、半端に刺さった針をペンチやマイナスドライバーで押し込むという、地味で大変な作業が追加されます。…電動やエアタッカー使えるなら、それが良いでしょう。まぁ年に何度使うかって事もありますけどね。
最後に、車体へ取り付け。
完成。(…全体図はそのうちに)
盛ってないし、あまり下げてもないので見た目は控えめ。けど、地味に効いてますねぇ(ニヤリ
あとは実戦で、どれだけ効果を感じられるかなぁ…。
(↑11/06/26)